【京都移住6年目の本音】東京から移住した編集者が語る、京都暮らしのリアルな実態

風情を感じる町並みに、数々の歴史・文化遺産、和菓子や抹茶といった美味しいもの……。
京都を旅して、「ここに住みたい!」「実際に移住できないかな?」と思ったことがある方は、多いのではないでしょうか

たておか

はじめまして!
東京から京都に引っ越してきた、編集者の立岡と申します。

かくいう私も、東京から京都にやってきた移住者の一人です。2020年の秋、コロナ禍で仕事が完全オンラインになったのをきっかけに、若干の「ノリ」と勢いで京都に移住し、気づけばもう6年目を迎えました。本当に時の流れは早いものだ⋯⋯。

京都で暮らし始めてから、東京の友人や取引先の人からも「京都暮らしってどう?毎日観光してるの?」「私も京都に移住したい!」といったことをしばしば聞かれます

そこで今回は、移住者目線で事前にチェックしておきたい京都の基本情報から、6年住んでわかった移住のリアルなメリット・デメリット、そして移住を後悔しないためにやっておくべきポイントまで、一つの移住例として詳しくまとめてみました。

目次

「そうだ、京都に住もう」。押さえておきたい基本情報

いわずと知れた日本の古都・京都。移住をする前に、抑えておきたい京都の基本情報についてチェックしていきましょう!(※京都市中心)

歴史・文化1200年にも及ぶ、語りきれないほどの歴史・文化

794年、桓武天皇が中国の長安を手本に造った「平安京」から京都の歴史は始まります。

たておか

日本史でやった「鳴くよ(794)ウグイス平安京」ってやつですね♪

碁盤の目状の平安京は、中央を通る朱雀大路を境に、西に「長安」、東に「洛陽」というエリアに分かれていました。しかし、しばらく経つと水はけの悪かった長安側から洛陽の方へと人が移動し、こちらが京都のメインエリアとなります。歴史ドラマなどでよく聞く「上洛(じょうらく)」や「洛中洛外」の「洛」は、この洛陽から来ているわけです。

まあ、こんな調子で1200年以上もある歴史を語っていると一向に先に進まないので、ここからはサクッとまとめます!

↓↓↓

平安時代: 貴族文化が華やかに花開く。
室町〜戦国時代: 「応仁の乱」で街が消滅しかける。

💡 京都あるある 京都の人が言う「先の大戦」は、第二次世界大戦ではなくガチで応仁の乱(1467年)を指していることが多い

江戸時代: わりと平和。
幕末: 新選組だ何だと尊皇攘夷派と佐幕派が暴れてまた荒れる。
明治時代(1869年)〜: 天皇が東京に行き(※京都人は「ちょっとお出かけ中」と言う人も)、今の京都市が誕生。

なかなか波乱万丈な歴史ですね!

ちなみに今の京都の街のベースとなっているのは、豊臣秀吉の「京都大改造」。応仁の乱で荒れた都の周りをグルっと土塁で囲む「御土居(おどい)」と「京の七口(ななくち)」と呼ばれる入口を作りました。あと「聚楽第(じゅらくだい)」も。

参考:京都市情報館(御土居

例えば、「鳩居堂」や「スマート珈琲店」など素敵なお店が立ち並ぶ「寺町通り」は、その名の通り、秀吉が京都の各地にあった80もの寺院を集めてつくった寺院街。次第に寺院に関連する書物や筆、数珠などを扱う商店街が出来上がり、今でも老舗として残っているお店もあります。

表向きは復興ですが、後ろが鴨川という戦に不利な地形に寺を引っ越しさせることで、反発する仏教勢力を抑え込む狙いもあったのでは……と思いを巡らせるのも歴史ロマンですね。

ちょっと熱が入ってしまいましたが、簡単にまとめると、めちゃくちゃ歴史があって、碁盤目の街のいたるところに史跡や石碑が建っている、興味深い街ってことですね。

気候夏と冬はちょっとしんどいけど、春と秋は天国

気候については、夏の“油照り”と冬の“底冷え”がキツイ!につきます。

京都は、三方を山に囲まれた「内陸性盆地気候」と、夏に雨が多く冬には少ないという「瀬戸内式気候」の2つの特徴があり、一日の寒暖差も激しめ。

1日中の気温差は10度くらいで、6〜9月まで30度を超える日が多め(参照:気象庁のHP

過去の気象庁のデータによると、都道府県別の年間猛暑日数は、なんと京都が堂々の1位(年間平均約21日)。全国平均のおよそ3倍になるのだとか。あとは盆地の地形のためか湿度が高く、それが体感気温をさらに高めるのです。

また、京都市内は北に行く(上ル)ほど標高が上がり、気温が下がります。体感で3度くらい違います。冬場、中心地から北に向かう地下鉄に乗り、地上に出たらそこは完全な銀世界だったという、川端康成の『雪国』的な体験もあるあるらしいです。夏は北を目指しましょう!

春と秋は最高です。お花見や紅葉のスポットがたくさんあるのも京都の魅力。個人的には鴨川沿いでのお花見が好きです♪

春はこんな感じ。桜の名所が沢山。
秋の上賀茂神社

京都人って本当に「いけず」なの?気になる人間関係

「”ぶぶ漬け”でもどうどす?(訳:さっさと帰れ ※コーヒーver.もあり)」

「良い時計してはりますなぁ(訳:話、長いわ)」

「おたくのお嬢さんのピアノ、お上手ですね(訳:ピアノの音がうるさい。静かにしてくれ)」

遠回しな言い方で、他の地域の人からは「いけず(意地が悪い)」な印象を持たれる事が多い京都人。

ぶっちゃけ、普通に暮らしていて「いけず」をぶつけられたことは6年間で一度もありません。(……まぁ、単に私に友達が少ないだけという説もありますが。笑)

むしろ、駅ですれ違いざまに肩をぶつけてくるおじさん(新宿あたりに多め)がいたり、道を尋ねても無視されがちな東京に比べたら、京都の人や人間関係は、とても居心地が良いです。

たておか

「いけず」をコンセプトにした和風カフェとか作ったら、人気が出る気がするのは私だけでしょうか…?

あとは「職人気質」で筋が通っている人が多い印象。とにかくこだわりをもって「良いものをつくる!」という事業者さんが多い気がします。

人口・観光客|人口の15%が常に観光客!?

京都市の人口は、150万人弱。日本の総人口の1.2%と言われています。(ちなみに、東京23区は約980万人、大阪市は約280万人です)コロナ禍の影響が大きかった、2020年、2021年は転出者が多いものの、それ以前や2022年は転入者が上回り、増加の傾向にあります。(海外からの留学生も影響しています)

特徴的なのは、京都市の「人口の動向」データを見ると、大学が多いため15〜24歳までの若者の転入がめちゃくちゃ多いこと!しかし悲しいかな、子どもが生まれる世代(ファミリー層)になると、地価の高騰などから近隣の滋賀県などに転出していく傾向があります。

ついでに観光客数も見てみましょう。 京都府内の年間観光入込客数は約8,425万人(2026年時点で公開されている2024年のもの)。これを365日で割ると、1日あたり約23万人の観光客が常に市内にいる計算になります。ざくっと150万人で割ると約15%が観光客と言うことになりますね。

産業|実は「観光」より「ものづくり」の街

観光都市のイメージが強い京都ですが、一番盛んな産業は「製造業」。これはちょっと意外ですよね〜。

西陣織や清水焼といった伝統工芸はもちろんですが、実は任天堂、京セラ、オムロン、ローム、村田製作所など、世界に名だたるハイテク超優良企業の本社がズラリと並んでいます。

五条通りにある「京都リサーチパーク」にはベンチャー企業がひしめき合っていますが、これは「伝統を大切にしつつ、新しいものをスッと受け入れる京都の気質」と、京都大学をはじめとするハイレベルな「学術都市」である背景が奇跡の融合を果たした結果だと言えます。

ちなみに、平安神宮の近くにある「京都伝統産業ミュージアム」では、京都市の伝統産業74品目を無料でじっくり見ることができます♪

京都移住のメリット | 知れば知るほど奥深い、コンパクトシティ

続いて、ここからは私が実際に6年住んで体感している「京都移住が最高!」と思えるメリットをご紹介します!

歴史や文化好きにとっては天国!どこに行っても嬉しい、楽しい♪

京都に移住する人の多くが、魅力的に感じるポイントとして、京都が1000年を超える歴史の街で、街を歩けば、いたる所に史跡や寺社仏閣があるという点なのではないでしょうか? 

京都には17の世界遺産があり、ちょっと足を伸ばせば、人類の宝とも呼ばれる寺社仏閣を見ることができるのも魅力的です!

まぁ、実際に住むと「いつでも行けるし♪」とか「ちょっと今の時期は人が多いからなぁ〜」とか言って、行かなくなるんですけどね。私は主に関東から友達が来たときに、観光させてもらっています。

自然が豊か!暮らすのにちょうどいい「コンパクトシティ」

街を囲む山々に、穏やかに流れる鴨川…。東京から京都に引っ越して、一番良かったのは、豊かな自然な身近にあるところです。

東京人からするとありえないほどに美しい鴨川

天気のいい日には、美味しいパンでも買って(京都はパンの消費量が全国2位になるほど、美味しいパン屋が多い。ちなみに1位は滋賀県)鴨川を眺めつつ、ベンチでパクリ。土日には、大文字山を登ったり、大原や美山の里まで足を伸ばしたりと、楽しみ方はいろいろです♪

白川沿いでは、ホタルを見ることができますし、夏には納涼古本市が開かれる下鴨神社の糺の森も、原生林のなかに流れる小川が美しく、癒やされるスポットの一つです。

下鴨神社糺の森(著者撮影)

主要なものは、だいたい7、8km圏内にあるので、自転車でシャーっと行けるところも嬉しいところ。景観保護条例のため、高いビルが無いので開放感がありますし、街が綺麗に感じるのも良い点ですね!

あと、大きなポイントとして通勤ラッシュがありません。もう一回言います。京都には通勤ラッシュがありません!!これも東京のラッシュに苦しめられた社会人にとっては素晴らしいポイントなのではないでしょうか?

「歴史や街、自然がちょうどいい近さにあって、暮らしやすい」のが住んで気がついた、京都の大きな魅力です。

ごはんがリーズナブルで美味しい!独自の食文化が面白い♪

京都と聞くと「おばんざい」「抹茶」「和菓子」といったイメージが浮かぶ人も多いかも知れませんが、ラーメンはこってり系だったり、パンや牛肉の消費量が多かったり、美味しいカレー屋が多かったりと、和食以外もクオリティが高いのに驚きました。

スーパーに行くと、お豆腐コーナーが充実していたり、京野菜が並んでいたりというのも京都らしいポイントですね。

他にも、花街から生まれた「京中華」と呼ばれるジャンルの中華料理(香辛料が控えめもしくは使わない、出汁や醤油など和の要素も取り入れている)や、「六曜社」「イノダコーヒ」などをはじめとする、古き良きカフェ文化が残っていたりと京都ならではの食文化が面白いです。

家賃が安い &「京間」マジックで部屋が広い!

京都に来て嬉しかったのが、東京より格段に安い家賃

以前に住んでいた渋谷区と比べたら、家賃の相場が圧倒的に安く、同じ「六畳」でもお部屋のサイズが広い!気になって調べてみたところ、これは「江戸間(えどま)」や「京間(きょうま)」と呼ばれる基準の違いということがわかりました。

関西圏では、昔ながらの京間が使われており、その大きさは1畳1910×955mm。一方、東京を中心に採用されている江戸間は、1760×880mmと若干小さめ。

歴史をたどっていくと、上方と江戸では、建築方法が異なり、上方では畳のサイズをもとに柱を設置する「畳割(たたみわり)」という建築方法が取られ、江戸では畳のサイズを柱に合わせる「柱割(はしらわり)」という設計方法が取られたのが原因なのだとか。興味深いですね〜。

季節の細やかな変化を感じられる

京都に来て、季節の移り変わりを感じられる機会が増えたと思います。雑誌や取材の特集しかり、和菓子屋や街を歩いているときしかり。

京都に住み始めてから春には洛西や長岡京市にたけのこ狩りに行ったり、5・6月になると新茶を摘みにいったりというイベントも増えました♪

また寺社仏閣が多いため、年中行事やお祭りも多く、「毎日どこかで何かイベントや儀式などがあるのでは?」と思うほど。季節や時間による街の変化も京都の魅力だと感じています。

1月 初詣、十日ゑびす
2月 北野天満郡の梅が咲きはじめる、節分祭
3月 ひなまつり(流し雛)
4月 桜(いたる所)、都をどり、たけのこ狩り(西の方)
5月 葵祭、藤の花、青もみじ
6月 夏越の祓、水無月、川床、ホタル、あじさい
7月 祇園祭、屏風祭
8月 五山送り火、地蔵盆、下鴨納涼古本まつり
9月 重陽、観月の宴
10月 時代祭、火まつり
11月 かにかくに祭り 紅葉
12月 除夜の鐘、をけらまいり

季節の移り変わりを感じられる機会が多いのは、暮らしが豊かになった気がします

おまけ:移住がそのまま「仕事」になった

これは編集・ライターという私の職業柄もありますが、「京都に住んでいる」というだけで、東京のクライアントから「旅雑誌の京都特集の手伝い」「ガイドブックの制作」などのお仕事をいただけるようになりました。

京都には私みたいなフリーランスの方も多いので、自営業と相性の良い街だと思います。

京都移住のデメリット|夏の暑さと冬の寒さ、年収、混雑しているときも

個人的には「(東京都比べて)夏が暑い」以外のデミリットはあまり感じていないのが正直なところですが、他にもありがちなものをおさえてみました!

夏と冬のエアコン代が容赦ない

「住めば都」ということわざがありますが、「夏の京都にはまったく当てはまらん!」というのが本音です。

こんな爽やかな感じじゃない。もっとギラギラしている気が…

ジリジリと照りつけてくる日差し(暑いを通り越して、痛い)、カラッと暑ければ良いものの、盆地のためか湿気はあるという二重苦。。夏は体力をゴリゴリ削られます。冬も結構寒いです。

私は一時期、見た目のかっこよさからコンクリート打ちっぱなしの家に住んでいましたが、夏は壁がジリジリと熱く、冬は壁が氷のように冷たかった記憶が⋯。お家探しは、夏と冬を想定して選びましょう。

【移住者への洗礼】「上ル」「下ル」「東入ル」「西入ル」難解で長〜い住所

京都(特に京都市中心部)に移住して役所手続きをするとき、地味に手間取るのが「住所が長すぎて、手書き書類が辛い!」という問題です。下記のように通りの名前と、そこからどう行くのかという「上ル」「東入ル」などの指示が入るのです。

【よくある京都の住所例】 京都市〇〇区〇〇通〇〇下ル〇〇町〇〇番地

ちなみに、京都市役所の住所はこんな感じです↓

「 京都府 京都市 中京区 寺町通 御池上る 上本能寺前町 488番地(27文字) 」

2025年に改修工事を終えた京都市役所。屋上には素敵な庭園が

AIに「日本で一番長い住所は?」と聞いた時に出てきた京都の住所(※町名まで)はこちらです↓

「 京都府 京都市 東山区 三条通 南二筋目 白川筋 西入ル 二丁目 北木之元町 (30文字) 」

長いわ!!

オンラインで引っ越しの手続きをしようとすると、まだ町名にすら辿り着いてないのに、システムから「住所欄は20文字以内で入力してください」などとハジかれたり、マイナンバーカードの住所欄(全角44文字)に入り切らなかったりと、地味にダメージを負うことも。

実はこれ、実際の場所を特定するにはとても便利なシステムらしいんです。京都市内には同じ名前の町名も多いため、通り名やそこからどの方向に向かうのかがわかる仕組みになっているのだとか。

たておか

先程のものだと、「三条通の南裏にある2本目の通り(二筋目)の白川筋を、西へ2ブロック(二丁目)入った北側にある、北木之元町」ということになります!

便利なのか不便なのか、悩ましい…。

東京や大阪に比べて、給与は低くなる傾向に(年収相場は低め)

ここからは人による部分が大きいかと思いますが、家賃が下がる分、お給料の相場も下がります。転職サービス「doda」の平均年収ランキング(2022年)によると、東京都(440万円)に対し、京都府は22位(376万円)。関西圏の中でも、大阪や兵庫、滋賀より低めという結果でした。

これはあくまでもデータ。以下のような解決策があると思います。

【支出を下げる】 引っ越しをきっかけに断捨離と固定費の見直しをしてみるのはどうでしょうか?家賃が安いエリアを選ぶのもおすすめ。

【大阪・滋賀も視野に】 最近はリモートワークも多いので、大阪や滋賀の企業まで選択肢を広げて仕事を探すことも良いかも。

【オンラインの仕事を稼ぐ】 フリーランスや副業をしている方におすすめなのが、オンラインで首都圏や海外の案件をこなすこと。

【移住支援金を狙う】 京都市内は対象外ですが、東京23区から京都府の郊外(舞鶴市や亀岡市など)へ移住する場合、最大100万円(単身60万円)の移住支援金が出る制度もあるので要チェックです。

観光地の人混み

春の桜と秋の紅葉、そして夏の祇園祭の時期は、街中に人が溢れかえります。主要な観光地を通る市バスは満員で停留所をスルーしていくことも。

ただ、これに関しては住んでいるうちに「あ、祇園祭で四条烏丸あたりは混み合うから迂回しよう」と、脳内マップで回避ルートを生成できるようになります。

地味にサイフを削ってくる「京都特有の小銭トラップ」

交通費が高い: 市バスは一律230円、地下鉄は初乗り220円と、東京に比べて初乗りが微妙に高いです。

ゴミ袋が有料: 東京23区(6年前)のように透明な袋なら何でもいいわけではなく、京都市指定の有料ゴミ袋(1L=約1円。45L袋なら1枚45円)を買う必要があります。

お店の前に自転車が置けない: 美しい景観を守るため、駐輪の取り締まりが厳しいです。お店の前にちょっと停める、ができないので、大体1回100〜200円払って近くの公営駐輪場に入れる必要があります。

後悔しないために!京都移住を成功させるためのポイント5選

最後に、「京都に移住したいな」と思いながらも、なかなか一歩が踏み出せない方へ。ノリと勢いで移住した私が、結果的にやっておいて本当に良かったと思う「成功の5ステップ」をお伝えします。

①移住の目的を明確にする
②情報をしっかり集める(移住者、住んでいる人、ネット、地方公共団体)
③具体的な数字に落とし込む(生活費、引越し費用)
④仕事を探しておく
⑤プチ移住

4-1. 移住の目的や理想の暮らしを明確にする

「歴史や自然があるところでゆっくりしたい」「京都で伝統工芸に関わりたい」「カフェを開きたい」など、ゴールは何でもOKです。

「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」という言葉がありますが、裏を返せば「ぼんやりとしか想像できないことは絶対に形にならない」ということ。ノートに「京都でどんな1日を過ごしたいか」をできるだけ具体的に書き殴ってみることから始めましょう。

4-2. ネットの「いけず都市伝説」に惑わされない情報収集

ネット掲示板や知恵袋を見ると「京都移住はやめとけ」という極端な意見が溢れていますが、あれを真に受けるのは時間がもったいないです。

一番いいのは、実際に京都に移住した人のブログを読んだり、移住サポート窓口に相談して「生の声」を聞くこと。現地のリアルな温度感を確かめるのが一番の不安解消になります。

4-3. 貯金残高と固定費を「具体的な数字」に落とし込む

お金の不安は、ぼんやりしているから怖いだけです。

「引越しに〇〇万円」「現地の家賃が〇万円だから、今の貯金があれば無職でも半年は生きられるな」「よし、移住に向けてあと〇万円貯金しよう」と、数字に落とし込んだ瞬間に、不安は「次に取るべきタスク」に変わります。

4-4. マンスリーや旅のサブスクで「プチ移住」してみる

いきなり賃貸を契約して引っ越すのはハードルが高いので、まずは1週間〜1ヶ月、観光ではなく「生活」として京都に滞在してみるのがおすすめです。

京都には長期滞在向けのホテルやゲストハウス、Airbnbの物件が豊富です。マンスリーホテルを利用して、朝の鴨川を散歩し、地元のスーパー(フレスコ多め)で買い物をし、カフェで仕事をしてみてください。「旅行者」の視点から「生活者」の視点に切り替わったとき、その街が自分に合うかどうかがハッキリ分かります。

4-5. 「期限」を決めて、周囲に退路を断つ宣言をする

プチ移住をして「やっぱり京都に住む!」と心が決まったら、最後にして最大のポイントは「期限を決めること」です。

原稿もプロジェクトも移住も、デッドライン(締め切り)がないと人間は動きません。「半年後の〇月に引っ越す」と決めて、家族や友人に「私、京都に移住します」と宣言してしまいましょう。まわりに言うことで、不思議と運命がそっちに動き始めます。私も「住もう」と思ってから数ヶ月で、気がつけば新幹線に乗っていました。

本当の意味で「後悔」しないために

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

今回の記事では、私の体験談をもとに、京都の簡単な歴史背景から、京間と江戸間の違い、そして移住にあたってのリアルなお金や気候のデメリットまでを解説しました。

最後に、移住について私が考えていることを少しだけ書いて、この記事を締めくくりたいと思います。

移住というのは、単に「住む場所を変えるイベント」ではなく、「自分の人生の優先順位を再定義すること」「自分らしい生き方を探ること」だと私は思っています。トレンドの最先端を行く東京での暮らしも魅力的ですが、私は「日常の中に歴史が溶け込み、すぐ隣に鴨川が流れる京都の時間の豊かさ」を選びました。

もちろん、夏は死ぬほど暑いですし、住所を手書きで書くたびに「長い⋯」と思います(笑)。それでも「ここに住みたい!」と思えるたくさんの魅力が京都にはあります。

もしあなたが「京都に住みたいけれど、後悔したくないな」と迷っているなら、まずは次の休みに、観光地ではない京都の路地裏をゆっくり歩いてみてください。その一歩が、あなたの人生をちょっとだけ面白い方向へ動かすきっかけになるかもしれません。

日常に、新しい”選択肢”を。
- Travel Beyond Concepts -

『WANDERLUST(ワンダーラスト)』が提案するのは、これまでの「先入観」を手放す旅。

異なる文化や価値観に触れて「あ、こんな生き方や考え方もあるんだ」と気づくとき、
私たちの世界は本当の意味で広がるのではないでしょうか?

「越境」をキーワードに、心地良いカルチャーショックをお届けします!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

東京から京都へ移住してきた編集者。
『Wanderlust』編集長(兼ライター)をやらせてもらってます。
時には執筆や撮影もします。日本や海外を巡り、面白そうなこと・関心があることには、だいたい首を突っ込もうかと♪ 不定期で『ひみつの京都案内』というイベントを開催したりもします。

目次